就職活動にあたって、良い意味でアピールする必要があります。そしてアピールしようと思ったらまず自分がどんな人間であるか知る必要があるでしょう。就活の自己分析は自分を適切に知り、他者に適切に伝えるためにも重要です。
今回は、自己分析をなぜやるのかと、何をやるのかにわけてご紹介します。
就活の自己分析は重要なので、少し掘り下げて考えるヒントになれば幸いです。
なぜ自己分析に取り組みましたか?
ログシップでは就活経験者にアンケートを実施しました。「あなたが就活で自己分析に取り組んだ理由を教えてください」という問いです。すると約75%の方が「何をしたらいいかわからないから」と答えてくれました。
【なぜ就活で自己分析に取り組む?(n=40)】
・意識が高いから・・・5名
・何をしたらいいかわからないから・・・27名
・その他・・・8名
何をしたらいいかわからない、最初はそのようなものなのかもしれません。受験を頑張り、大学に入って勉強やサークルやバイト、恋愛などに燃えていたらあっという間に就活の時期はやってきます。なんとなくみんな一斉に就活し出して、ついていくのが大変。それでもやりたいことや入りたい企業はぼんやりあるので、その会社に通るためにまずは自己分析・・・といった感じで構わないのです。
【就活の自己分析に取り組んだ理由】
●私の場合は就活を始めた時に自身がどういった仕事をしたいのか明確に決めていなかったので、自身の自己分析を行って自分に合った仕事や、具体的に何がしたいのかを分析しました。そうすることによって面接時に自身について聞かれたときにスムーズに答えることができると考えたからです。(上智大学 文学部)
●今までの経験や考え方などを振り返り、自分の価値観を明確にするために必要だからです。自己分析は就活だけでなく、就職後の生活にも大きく影響すると思っていて自分の人生の「目的」と「手段」を知るために必要なものだと思います。どんな環境で成長し、将来どんな人物になりたいのかを考え、仕事に求めるものを明確化しておくことで、就活の軸も見つけることができるから取り組みます。(東京大学 法学部)
●授業内で自己分析をする機会があり、実施した。そこでは複数の質問に回答していき最後に自分の性格や自分にあった職業などを知ることができた。どの職種がいいか迷っていたので自分にあった職業や適性を知るためにその後も別ジャンルの自己分析を行った。(茨城基督教大学 文学部)
このようにぼんやりしながらでも手探りで自己分析を続けるうちに、就活の面接でのはっきりした受け答えや志望ジャンルなどが見つかってくる、というイメージを持っておくといいでしょう。
就活の自己分析にはどんな種類がある?
では、具体的に就活の自己分析にはどのような種類があるのでしょうか? 代表的なものが以下の4つです。
●自分史
●モチベーショングラフ
●ジョハリの窓
●マインドマップ
以下、解説していきます。
自分史
自分の歴史を年代順に書いていく手法です。年代順に書くと言っても膨大な出来事のうち、記憶に残っているモノを中心に書いていきます。なぜ記憶に残ったのか、なぜ自分史に記載しようと思ったのか、とても自分らしさが表れている出来事はどれか、などを少し意識して書くとより自分らしく、また自分史らしくなります。
同じ大学に入って、環境も似てるなと思った友人の自分史と比べてみると、驚くほどそれぞれ異なる人生を歩んでいることがわかって興味深いはずです。自分史という手法はたどってきた歴史から見て自分の人生を浮き彫りにしていくやり方です。自分では明るいと思っていても、悲しい出来事を中心にピックアップするかもしれませんし、自分史を書いていると思った以上に意外な出来事がみつかるかもしれません。
自分らしさの発見やなぜをくり返して自分の思考のクセ、記憶のクセなどに気づけるのも自分史の大きな魅力です。
モチベーショングラフ
感情の浮き沈みをグラフ化して、自分がどんな性格なのかを浮き彫りにしていく手法です。何があったとき感情が上がって、何があったら下がるのか。浮き沈みは色々あると思いますが、それを大まかなグラフにします。
時系列に気分の上下を点にして、あとは点と点を結んでいくだけで完成します。あとは、なぜその気持ちになったのか、なぜ上がってなぜ下がるのかなどを深掘りしていければ完璧です。
モチベーショングラフによって、自分自身のこだわり・価値観・ゆずれないことなどが浮き彫りになってくるはずで、意外な自分に気づけるかもしれません。
ジョハリの窓
「自分が知っている自分」「他者が知っている自分」を切り分け、4つのボックスに分ける自己分析です。
開放の窓「自分が知っている自分」 × 「他人が知っている自分」
秘密の窓「自分が知っている自分」× 「他人が知らない自分」
盲点の窓「自分が知らない自分」× 「他人が知っている自分」
未知の窓「自分が知らない自分」× 「他人が知らない自分」 ※ここは空欄で構わない
自分でも知らない自分と、他人も知らない自分。この掛け合わせには驚くかもしれません。
未知の窓は自分が知らない自分と他人も知らない自分は未知ですので、書かなくていいのです。
ジョハリの窓はまわりに聞くのがポイントです。「私ってどんな人だと思う?」「どうしてそう思った?」など、率直に聞いて窓を作っていきましょう。
マインドマップ
大きめの紙に思いつくまま思考の枝葉を伸ばしていく手法です。マインドマップはマーケティングなどでも使用しますので覚えておいて損はありません。左から順番に短く書いていくのがポイントです。短く、枝葉になるように、どんどん自分のことを連想して書いていきます。
もっと知りたいなら
就職活動において、自己分析は避けて通れない重要なプロセスです。自分自身を深く理解することで、自分に合った企業や仕事を見つけ、納得のいくキャリアを築くための第一歩となります。
あなたは既に、自分史、モチベーショングラフ、ジョハリの窓、マインドマップといった代表的な自己分析の方法をご存知のようですね。これらはどれも効果的な方法ですが、自己分析は多角的に行うことで、より深い理解を得られます。
そこで、今回は上記の4つの方法に加え、さらに多様な角度からの自己分析方法を紹介し、それぞれの具体的なやり方やメリット、注意点などを詳しく解説していきます。
1. 経験を掘り下げる
1-1. 棚卸し法
これまでの経験を、良い/悪いに関わらず、思いつく限り全て書き出してみましょう。アルバイト、部活、勉強、旅行、ボランティア、趣味など、どんな些細なことでも構いません。
書き出した後は、それぞれの経験について以下の観点で分析してみましょう。
- 状況: どんな状況だったのか?
- 行動: どのように行動したのか?
- 結果: どんな結果になったのか?
- 感情: どんな感情を抱いたのか?
- 学び: どんな学びがあったのか?
この作業を通して、自分の強みや弱み、興味や価値観、行動パターンなどを発見できるはずです。
1-2. STAR法
STAR法は、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の頭文字をとったフレームワークです。具体的なエピソードを基に、以下の4つの要素を明確化することで、自分の行動特性や強みを客観的に分析できます。
- Situation: どんな状況だったのか?
- Task: 何を課題として捉えたのか?
- Action: 課題に対してどんな行動をとったのか?
- Result: どんな結果を得られたのか?
STAR法は、面接で自分の経験を効果的に伝える際にも役立ちます。具体的なエピソードを通して、自分の強みをアピールすることができます。
1-3. 価値観ワーク
仕事や人生において、自分が大切にしている価値観を明確にすることは、キャリアプランを考える上で非常に重要です。価値観ワークでは、ワークシートやカードなどを活用し、様々な価値観の中から自分が重視するものを選び、優先順位をつけることで、自己理解を深めます。
ワークシートの例としては、「ワークライフバランス」「社会貢献」「成長」「安定」「経済的な豊かさ」「人との繋がり」「創造性」「自由」など、様々な価値観が挙げられます。これらの価値観を自分の中でどのように捉えているのか、じっくり考えてみましょう。
2. 内面を見つめる
2-1. なぜなぜ分析
自分の行動や思考の「なぜ?」を繰り返し問いかけることで、その根底にある本当の理由を探る方法です。表面的な理由だけでなく、深層心理に隠された本音に気づくことができます。
例えば、「なぜこの会社で働きたいのか?」という問いに対して、「待遇が良いから」と答えたとします。さらに「なぜ待遇が良い会社で働きたいのか?」「なぜお金を稼ぎたいのか?」と自問自答を繰り返していくことで、「経済的に自立して、自分のやりたいことを実現したいから」という根本的な欲求にたどり着くかもしれません。
2-2. SWOT分析
強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの視点から自己分析を行う方法です。
- 強み: 自分は何が得意なのか?どんな能力があるのか?
- 弱み: 自分にはどんな課題があるのか?何が苦手なのか?
- 機会: 周囲にはどんなチャンスがあるのか?
- 脅威: 自分にとってどんなリスクがあるのか?
客観的に自分を見つめ、強みを活かせる環境、弱みを克服できる環境、機会を捉える方法、脅威を回避する方法などを考えることで、将来のキャリアプランを具体的に描くことができます。
2-3. 性格診断テスト
MBTIやエニアグラムなど、様々な性格診断テストを活用することで、自分の性格特性や傾向を客観的に理解することができます。
- MBTI: 16種類の性格タイプに分類することで、自分の思考パターンや行動特性を理解できます。
- エニアグラム: 9種類の性格タイプに分類することで、自分の基本的な欲求や行動パターン、人間関係の傾向などを理解できます。
これらの診断結果は、あくまで参考程度に捉えることが重要ですが、自分の強みや弱みを理解し、適職を考えるヒントになります。
3. 周囲の意見を取り入れる
3-1. 他己分析
家族や友人、先輩など、周りの人に自分の印象を聞いてみることで、自分では気づかない一面を知ることができます。「どんな性格だと思うか?」「どんな長所や短所があると思うか?」「どんな仕事が向いていると思うか?」など、具体的な質問をしてみましょう。
ただし、周りの人の意見はあくまでも参考意見であり、最終的には自分で判断することが重要です。
3-2. フィードバックを受ける
アルバイトやインターンシップなどで、上司や同僚からフィードバックをもらうことで、実際の仕事を通して自分の強みや弱みを把握することができます。「どんなところが良かったか?」「どんなところが改善点か?」など、具体的なフィードバックをもらえるように、積極的にコミュニケーションをとりましょう。
自己分析を成功させるために
様々な自己分析の方法を紹介してきましたが、大切なのは、これらの方法を組み合わせて、自分に合ったやり方を見つけることです。
- 複数の方法を試してみる
- 自分史やノートに記録を残す
- 客観的な視点を持つ
- 周囲の意見も参考にしながら、最終的には自分で判断する
自己分析は、時間をかけてじっくりと取り組むことが重要です。焦らず、自分と向き合う時間を大切にしてください。
まとめ
就活の自己分析ですが、代表的な4つの手法についてお届けしました。就活の自己分析は自分と向き合うよい時間になるのではないでしょうか。4つからどれかを選ぶ必要があるわけではなく、すべて行っても構いません。自己分析はSPIなどと違ってどこかに提出するものではないので、自分なりのクオリティで構わないのです。
一方、そうでありながら適当に実施すると自分が困ることになるのも事実です。時間を取り、静かな環境を得て、落ち着いて自分を見つめてみましょう。ただ自分を見ようとしてもなかなか客観的には見れませんので、普段自分が感じていることや出来事への反応、まわりの言葉などから自分自身の真の姿に迫っていくのが自己分析の正しい在り方だといえます。
そんな自己分析に迷ったら、手法だけでなく他者の手を借りるのもいいと思います。なかなか自分のことはわかっているようでわからないので、客観的なアドバイザーの目と手を借りて、自分をモチベートしつつ高めていきませんか? ログシップにはキャリアアドバイザーがついていますので、インターンや就業プログラムを通じて自分自身の理解が深まります。
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